第208回「花・喜ぶ・母・喜ぶ」

 ももちゃんとお散歩。よい花の香が漂ってきます。これはスイカズラ。特別植えた風でなく、 つる性低木で、まあ雑草(木)と言ってしまえば雑草(木)。しかしこれがなんとも甘い芳香です。 名前しか知らないので、帰って植物図鑑で調べてみると、普通に分布、生育地の記載があり、(興味なし・笑)後の方に備考、用途、名前の由来エトセトラ。これが面白い。“昼より夜の方が芳香が強くなるのは花粉を媒介する夜行性の蛾を呼ぶため。”とか“若い葉は食べられる。乾燥すれば 忍冬茶、酒に漬ければ忍冬酒。”とか“名前の由来は子供たちが花の奥にある蜜をよく吸ったから ”とか。“中国名は忍冬、冬にも忍び緑を保つから。”とか。面白いですね。足元を見ればドクダミが 花盛り。これは良く知られた薬草。下手に足を踏み込もうものなら独特のくっさ~い匂いが!良薬は口に苦し、鼻に臭し?毒や痛みに効く故に“毒痛み”転じてドクダミ。消炎、利尿、緩下など10もの薬効があるとやら十薬とも呼ばれるとか。ドクダミと一緒に花を競っているのはご存知シロツメクサ、ムラサキツメクサ。実はその足元に小さな小さな黄色のコメツブツメクサが生えているのをご存知でしょうか?ちょっと上方に目をやれば、綺麗な紫ノアザミ、黄色はブタナ。そっくりなヒメジョオンとハルジオンの見分け方知っていますか?茎を折るとわかります。上を見ればマタタビの葉が一部真っ白に変化しています。これは“花が咲いたよ”というマタタビからのメッセージです。ほんの少しのお散歩時間ですが、花がいっぱい楽しい季節です。

川端 裕美