トリマーのお仕事とは
まず、トリマーとはわんちゃん(猫ちゃん)の毛をカットしたり、全体的な手入れをしてあげるお仕事です。体力もいるし、汚れる、全身毛だらけになるという決して華やかな仕事ではなく、動物が好きなだけでは続けられない仕事です。でも、自分の手でわんちゃんをキレイにし、飼い主さんが迎えに来てくれた時に、飼い主さんとわんちゃんが笑顔で向き合う・・・その瞬間に一番の幸せを感じます。とても素敵な仕事だと思います。
トリミングの流れはカルテのチェックから。動物病院でトリミングするわけですから健康な状態の子たちばかりではありません。健康な子も、そうでない子もカルテを見て健康状態を把握します。次に、飼い主さんからわんちゃんをお預かりします。カルテの内容だけでなく、健康状態、何か気になっている事がないか等のお話を聞きます。
お預かりしたら体調チェックからスタートします。何か気になる所があれば院長先生や裕美先生、看護師さんたちに相談します。何も問題なければ、いよいよトリミング開始です。 爪切り、耳そうじ、足裏、お尻まわりの毛を刈り、ブラッシング。肛門しぼりを行ってからシャンプー、ドライングをします。ドライング中も何かできものはないかなど全身の毛を風でかきわけてチェックしていきます。ドライングが終わればカットです。飼い主さんの希望を取り入れつつ、体調を考えつつ、わんちゃんに似合ったカットをしていきます。トリミング中に見つける病気の中に、耳や皮膚の疾患や、できものなどがあります。
トリマーの本音・想い
飼い主さんにトリミング中に見つけた疾患について説明し、治療をおすすめする場合があります。中には治療を希望されない患者さん(飼い主さん)もいらっしゃいます。正直、言われるのが嫌なんだろうなぁ・・・と感じる方もいらっしゃいます。でも、トリマーは病院スタッフとしてお伝えしているのではなく、同じ飼い主としてお話していると思っていただければ嬉しいです。これは私がトリマーとして働いてきて十数年・・・永遠の悩みでした。
一人ひとりに、そんな私の悩みについて説明するわけにもいかず、何年もずっとトリミングに通ってくれている飼い主さんには解っていただけていると思っているのですが…。私たちトリマーはトリミングに来てくれる子たちを自分の子と同様に大事に思っています。トリミングに来たはずなのに、診察が必要になり追加料金がかかる・・・何度も言いますが私も飼い主です。トリミングでどうにかできる程度の皮膚なら、その子の状態に合った薬用シャンプーを使い分け、しっかり何度も洗います。耳なら洗浄液で洗い、トリミング後にお薬を入れます。いつも飼い主さんの負担を減らしたいと思っています。私達が治療をおすすめする時はトリミングではどうにもならない、わんちゃんが困っている時だと思ってください。
私の大好きなわんちゃんと飼い主さんが幸せに過ごせるように・・・いつも本音で飼い主さんやわんちゃんと向き合っています。これから出会う子たちも同じです。自分の経験で何か役立つ事があれば・・・など常に考えています。一生懸命、命と向き合って働いている院長先生や裕美先生、看護師さん、受付さんとは違い、同じ病院内でも少し離れた飼い主さんに近い立場として、何でも話し合える関係を目指しています。
トリマー大橋