目 次

猫ちゃんの快適トイレ生活

 

 

 ねこちゃんにとっての理想のトイレがどんなものかご存知ですか?

トイレが気に入らないとガマンをしてしまい、膀胱炎や血尿になってしまったり尿結石のできる原因になります。

 

 

 

トイレが気に入ってない時のサイン

 ・トイレの縁に足をかけたり、頭を出してトイレをする

 ・トイレの側面や壁などをかく

 ・砂を掘ったりかけたりしない、砂を触りたがらない

 ・排泄後トイレから走り去る

 ・トイレに出たり入ったりする

 ・トイレ以外の場所で排泄する

こんな行動が見られるならトイレ環境を見直してみましょう

 

 

 

 ねこちゃんはキレイ好きなので、常に清潔であることが大切です。最低でも月に1回は砂を全て入れ替え、トイレもキレイに洗いましょう。  

 

 

理想的なトイレの条件5つ

①トイレの数

 ねこちゃんの頭数+1つ以上が理想です。多頭飼いで難しい場合はねこちゃんの仲良しグループの数+1つ以上のトイレを設置しましょう!

 

 

 

 

 

②トイレの場所

 寝床や食器から離れた場所に設置しましょう。人がよく通ったり、洗濯機などの大きな音が出るものの近くはさけましょう。

 

 

 

③トイレの大きさ

  ねこちゃんの体長の1.5倍以上の大きさが理想的です。

 きっちり計測しなくても、トイレの中で無理なく回れるくらいの大きさがあれば十分です。

 

 

 

 

 

④トイレの形

 屋根なしタイプのものが好ましいです。屋根ありタイプは外に臭いが漏れにくく砂が飛び散りにくいので管理面では楽ですが、ねこちゃんにとっては臭いが中にこもったり、周囲が見渡せずトイレをガマンする原因になってしまいます。高齢の子には入口の段差の低いものがいいでしょう。

 

 

 

 

 

⑤砂の種類

 粒が細かく、鉱物タイプ(自然の土に近い素材)が好まれるようです。ただし砂埃ぼこりが舞いやすいので管理が大変なのと、喘息のねこちゃんには向きません。固まるタイプは一回分のおしっこがまとまるので排尿回数がわかりやすく、消臭力があります。その他にも紙やおからなど様々な種類の砂があるのでその子の好みに合った砂にしましょう。 

 

 

 

 

 

 

ねこちゃんにとってトイレが快適であることはとても重要です。

毎日使うものなので 出来るだけ理想のトイレを目指し、

ストレスや病気を防ぎましょう!

気になることがありましたらいつでもご相談ください♪

 

 

猫ちゃんの慢性腎不全

  

さまざまな原因によって腎臓の障害が慢性的に進行することで発症する病気です。

 

初期にはほとんど症状はなく、進行していくと尿量や飲水量が増えたり 体重減少・食欲不振が見られるようになります。さらに進行すると嘔吐や筋肉の減少なども見られ、最終的には尿が全く出なくなり 痙攣を起こしたり昏睡してしまうこともあります。

 

人の場合は人工透析や腎移植が可能ですが、動物へ実施できる施設は限られています。

 

 

この病気は完治することはありませんが、 点滴」「投薬」「療法食」の3つを組み合わせ うまく管理ができれば数年に渡り元気に過ごせる猫ちゃんも多いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 検査

血液検査と尿検査を行います。

 

尿検査は蛋白が検出されないかや、比重などを調べます。尿を取るスポンジをお渡ししますので、お声がけください。

 

 

 

血液検査は血液中の「BUN」「Cre」などを測定します。当日に結果が出ます。「SDMA」はBUN・Creに変化が現れる前の早期腎不全も検出できる可能性があります。こちらは外注検査なので数日~1週間後に結果がわかります。

 

 

 

6歳以上の猫ちゃんは最低でも年に1回 血液検査をしましょう

レントゲンやエコー検査などがセットになっている ねこちゃんドックがオススメです!

 

わからないことがありましたら気軽にご相談ください!

猫ちゃんの心臓病

心臓病とは心臓の筋肉が障害を受け、うまく機能しなくなってしまう病気の総称です。

ねこちゃんは「肥大型心筋症」と呼ばれるタイプが最も多く発生します。

メインクーン、アメリカンショートへア、ペルシャに多いとされますが、雑種猫でも発生し、生後数ヶ月から17歳までと どの年齢でも発生します。

初期にはほとんど症状は無く、重度になってくると咳や呼吸困難などの症状が現れます。 

 

 

 

合併症[血栓塞栓症]

心筋症によって血液がうまく送り出せなくなり心臓にできた血の塊(血栓)が 血管に詰まってしまう病気です。ほぼ無症状の猫ちゃんでも、ある日突然発症してしまうことも多いです。血栓塞栓を起こすと激しい痛みで叫び声をあげたり、よだれを垂らして暴れたりすることもあります。   

 

 

 

⚠️心筋症も血栓塞栓症も発症してしまうとあまり長生きは望めません。

血栓塞栓症は数時間から数日の間に亡くなってしまうこともあります。

 

 

 

 

検査

血液を検査キットに通して、NTproBNP(エヌティープロビーエヌピー)の値を調べます。当日に結果が出ます。遺伝によって先天的に(生まれながらに)  心筋症のある猫ちゃんもいるので若い頃から年に1回検査をしましょう

ワクチンの時や他の目的の血液検査の時に合わせて検査することができます。

単体でもできますので、お声がけください!

※血液検査で異常がみられた場合は、心電図などの心臓検査を追加で行うことがあります。

 

マイクロチップ装着が義務化されました!

 

マイクロチップを装着しましょう

2022年6月から ペットショップで販売されるわんちゃんねこちゃんへのマイクロチップ装着が義務化されました。今お家にいる子も装着が努力義務とされています。 

 

当院でのマイクロチップ装着にかかる費用

マイクロチップ本体+処置費用 5500円(税込)

 

 

 

マイクロチップって何?

直径2㎜ 長さ8~12㎜程度の円柱形の電子標識器具です。15桁の 数字 が記録されていて、リーダー(読み取り機)で読み取ることで個体識別(身分証明書)をすることができます。

    

 

マイクロチップに名前や住所が記録されているわけではありません!

環境省へマイクロチップの番号と住所などの情報を登録する義務があります!

民間登録(AIPO)もしておくと災害時などに幅広い対応が可能です。

2022年6月までにマイクロチップの登録をされた方は 新たに環境省に登録手続きをお願いいたします。

 

装着後にマイクロチップ装着証明書をお渡ししますので、そちらに書かれているQRコードまたはURLから登録をお願いします。

(インターネットでの登録は300円・クレジットカードまたはPayPayで支払えます)

 

 

 

迷子札との違い

迷子札の場合 外れてしまったり、雨や劣化で読みにくくなったりすることがあります。また、ねこちゃんの市販されている首輪は 首吊り事故防止のためセーフティ仕様(力が加わると外れる)になっていることも多いので、迷子札も一緒に取れてしまう可能性があります。

 

 

 

メリット

 迷子や地震などの災害、盗難や事故などによって離れ離れになってしまっても、警察や愛護センターに保護された場合は必ずマイクロチップの有無が確認され、飼い主さんのもとに戻ってくる可能性が高くなります。特にねこちゃんは 野良猫と間違われてしまったり 登録義務のあるわんちゃんに比べてかなり低いようです。

 

 

 

デメリット

MRIの画像に乱れが生じることがあります。その場合はマイクロチップを取り出して検査する必要があります。

※検査画像に影響が出るだけで、動物の身体への影響は報告されていません。

 

 

 

埋め込み方法

通常の注射針より少し太めの専用のインジェクター(注射器)を使って  首の後ろの皮下に注入します。痛みは普通の注射と同じくらいと言われており、麻酔や鎮静などは通常は必要ありません。避妊・去勢手術で麻酔をかけた時に注入することもできます。

 

詳しくはスタッフ・院長までお気軽にご相談ください!

本当はぽっちゃり?もふもふに隠された脂肪

標準体型と思ってたらぽっちゃりだった!?

わんちゃんねこちゃんは毛がふわふわしていて体型がわかりづらいですよね。

どんどん重たくなってきて体が大きくなると太ってきたことに気づきやすいですが、普通体型だと思っていたら本当はぽっちゃりさんだったと 病院で指摘されて気づく飼い主さんも多いんです。

 

今回は 太っているのは体に悪いということ

太らせない予防方法

ダイエットの方法

を説明していきます!

最後までお付き合い頂けると幸いです。

 

 

 

 

人間社会でも問題となっている「肥満」

世界保健機関(WHO)の調査によると成人のうち19億人以上が過体重(39%)、6億5千万人以上が肥満(13%)であり、大きな社会問題となっています。肥満によって様々な合併症を発症し、その数は増え続けていることから「肥満は21世紀の流行病」とも言われるほどです。

 

これは人に限った話ではなく犬や猫でも肥満は増え続けており、アメリカのペット肥満予防協会の調査では、アメリカ国内の犬の55.8%と猫の59.5%が過体重(ぽっちゃり)または肥満に分類されています。

 

 

肥満によって引き起こされる問題(犬・猫)

肥満は 整形外科疾患、呼吸器疾患、脂肪肝(猫)、高脂血症、膵炎(犬)、高血圧、糖尿病(猫)、皮膚疾患、下部尿路疾患、腎臓病、がんなどの発症に関連性があると認められています。これらの疾病は肥満を予防することで間接的に発症率を下げることができるということになります。

 

また、ある研究では理想体型を維持させたグループは 過体重(ぽっちゃり)のグループより1.8歳長生きし、骨関節症(関節の腫れや痛み)の発症も2歳以上遅らせることがわかりました。

 

つまり、太らせないことが犬や猫のQOL(生活の質)を向上させ 寿命・健康寿命を延ばす方法として唯一科学的に認められているものと言えます。

 

 

 

肥満の予防・ダイエット

体重を定期的に計測!

同じ量のご飯を与えていても 年齢や生活習慣の変化、避妊去勢手術の影響などにより体重は変化して行きます。体重が増えた場合はご飯の量を少し減らしたり、低カロリーのものに変更したり、運動量を増やしたりして調節しましょう!

ご飯の量や運動量などは変わらないのに体重が増減する場合は 病気による可能性もあるので、普段から体重を把握し記録することはとても大切です。

 

ペットや赤ちゃん用の体重計が便利です。すぐに降りてしまう子はケージに入れて計り、ケージの重さを引いて測定しましょう。

 

人間の体重計でも測れます。

詳しく知りたい方は体重測定だけで来院されても大丈夫です😄

 

 

BCSを確認!

BCS(ボディーコンディションスコア)を確認してみましょう!

BCSとは わんちゃんねこちゃんの体を見たり触ったりして 体型を9段階で評価することです。

やり方は簡単、わんちゃんねこちゃんの胸の一番太いところを横から優しく触ってみましょう。

肋骨がゴツゴツとわかる場合は痩せすぎ、やや触れるくらいが適正、強く触ってみないと または頑張ってもわからない場合は太っていると分類されます。

表と比較してBCSを測定してみましょう!

 

 

実際の肋骨の感触を模したモデルを待合に置いてあるのでぜひ触ってみてください!

 

 

カロリーオーバーしないように!

きちんと計量してご飯を与えましょう。

食べが悪くてトッピングをしている場合は トッピングの分のカロリーも計算に加えて1日のご飯の量を決めてください。

 

おやつは減量中であればなるべく控えましょう。与える場合は低カロリーなおやつを選び、その分ご飯を減らしてください。(低カロリーなおやつは病院でも販売しています)

 

少ないつもりのおやつでも、人より体の小さいわんちゃんねこちゃんにとっては高カロリーすぎることがあります。おやつのカロリーも確認してみてください。

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(人間に置き換えて、ショートケーキを毎日食べることを想像すると…💦)

 

理想体重やカロリー給餌量がわからない場合はお気軽にご相談ください☺️

 

肥満予防のフード

避妊去勢後は太りやすくなります。

今までのフードの量を減らすか、避妊去勢後のフードに変更してこまめに体重をチェックしましょう。

(病院で販売してます・お取り寄せが必要な場合もあります)

 

 

ダイエット用のフード

今までのフードの量を減らすか、ダイエット用フードに変更しましょう。

ダイエット用フードは低カロリーなだけでなく 腹持ちが良いように作られているので、少ない量でも満足してもらえることが多いです。

 

 

(病院で販売しています・お取り寄せが必要な場合もあります)

 

 

サンプルが必要な方はお声がけください。在庫がある場合はすぐにお出しできます。

 

 

まとめ

太っていることは体に良くないことばかりです。ぽっちゃりくらいの体型でも 健康寿命に関わってくるという研究結果も出ていますね。

一度太ってしまうと痩せるのはなかなか難しく、特に幼い頃から太ってしまうと痩せにくい体質になってしまいます。

 

一番大切なのは予防!こまめに体重をチェックし、体重の増減に合わせてご飯や運動の量を調節しましょう!

太っている子は頑張ってダイエットに挑戦してみましょう!